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米Dolby Laboratories創業者レイ・ドルビー博士が亡くなられましたm(__)m

こんにちは。

カセットダビング専門店 メモリーアルバム店長の木塚です。

 

 

今日は悲しいお知らせになります。

 

当店のダビングで使っているカセットデッキにも付いている、といいますか、いわゆるカセットデッキの殆どに付いている、テープヒスノイズノイズ軽減する技術を開発した、米Dolby Laboratories創業者レイ・ドルビー博士が亡くなられました。

 

年齢は80歳、アルツハイマーと急性白血病を患っていおられたそうです。

 

ドルビー博士は米国オレゴン州ポートランドに1933年誕生されました。

1949年から1957年の間はAmpexという会社でビデオテープに記録するシステムに関しての開発に携われました。

その後、1960年からイギリスの超有名なケンブリッジ大学で学ばれ、65年にDolby Laboratories(ドルビーラボ)を設立されたのでした。

 

ドルビーと言われても、なんのこっちゃと思われる方も多いかと思います。

特にカセットを知らない若い方は、そうではないでしょうか。

 

でも、映画館の最初に出てくる効果音の宣伝や、DVDソフトのパッケージの後ろに付いているドルビーマークは一回は見たことがあるのではないでしょうか?

 

このドルビーと言われる音質改善技術を開発されたのが、レイ・ドルビー博士なのです。

ドルビーといえば、以前はカセットデッキの定番アイテムとして有名でしたが、今ではカセットデッキを使用すること自体が殆どなくなってきましたね。

 

しかし、今でもドルビーという技術は進歩してしっかり残っています。皆さんは日頃結構目にしているんですね。どこで見ているかといいますと、、、

 

映画館によっては最初の映画本編が始まる前に、SLなどの機関車が左から右へかなりリアルな音で流れる場面がありませんか?その後Dolby-systemというマークが出てくると思います。こんな感じですね。

 

このドルビーのマークこそ、ドルビー社のマークなんですね。


皆さん「あー、あれね」と思われた方も多いのではないでしょうか。

 

次は、DVDレコーダー、ブルーレイレコーダー、やDVD、ブルーレイソフトの表面にも下のようなものが印刷してあると思います。

これは、ブルーレイレコーダー等に貼ってある新しい規格になります。最大8チャンネルの再生が可能です。

 

このように実は身近なドルビーなんですが、カセットデッキに付いているドルビーは、カセットヒスノイズを低減する効果をもつ仕組みになります。カセットテープを何も録音されていない部分で再生すると、「サー」というノイズが聞こえてきますが、これを低減するんですね。

 

このカセットデッキのドルビーですが、民生用では大きく3種類あります。

  • ドルビーB
  • ドルビーC
  • ドルビーS

の3種類です。

 

カセットデッキや、一部の高級ラジカセには、カセットの全盛時代には必ずドルビーNRという機能が付いていました。

 

このNRというのはN=ノイズ、R=リダクションでノイズリダクションの略になります。

 

英語のとおり、カセットテープのヒスノイズ(何も録音されてないところで聞こえるサーっというノイズです。)を軽減する機能になります。

 

このノイズリダクション(以下NR)ですが、実は効果の効き具合で、大きく3つに分かれていました。効果が少ないものから、B、C、Sになります。

 

最初は、Bから始まったのですが、その後Bの約倍の効果を持つCが登場し、その後さらにCのNRを上回るSが登場しました。

 

Bは殆どのカセットデッキにいわば標準装備で付いていましたが、C、Sはある程度値段が高いデッキにしか付いていませんでした。特にSは一部の高級デッキのみにしか採用されていませんでした。

 

このドルビーNRですが、B,C,S(SはBと聴感的な互換性はあります)ともに互換性はなく、Bで録音したテープは、Bが付いているデッキで再生しないと正しく再生できません。特に殆ど普及しなかったSは今はきちんと再生できるデッキを持っている方は少ないのではないでしょうか。

 

また、これは余談ですが、なぜBからなのか?Aはないのか?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、実はAもあるんですね。しかし、Aは業務用で、民生用には採用されませんでした。

 

また、一部のビクターのカセットデッキには、ドルビーBではなくビクター独自のNRである、ANRSというNRが付いていましたが、ドルビーBと完全な互換性があるということで、後期型のデッキにはANRSというではなく、ドルビーBが付いていました。

 

このように、カセットデッキとドルビーNRは切っても切れない仲にあったものでした。カセットデッキを選ぶさい、どのドルビーNRが付いているかが一つの目安だったのです。

 

ドルビーとオーディオは切っても切れない関係にあったのですね。

その技術を開発した博士が亡くなられたということで、私もひとつの時代が終わったのではないかと感じました。

ちなみにドルビー博士が取得した特許は50以上!に登るそうです(^^)

 

合掌

 

そんなドルビー博士の知恵が詰まったカセットテープのダビング、CD-R化はメモリーアルバムまでどうぞ!