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カセットの基礎知識講座 その4です

こんにちは。

カセットダビング専門店 メモリーアルバム店長の木塚です。

 

前回はカセットテープとハーフの関係を解説しました。

今回は、カセットテープの基礎知識 その4 カセットテープは一体何回録音・再生できるの?

というテーマです。

 

大切な音や音楽を録音しているカセットテープですが、何回も録音や再生はできるのでしょうか?

これは、様々な条件があり、一概には言えないのですが、

「カセットのハーフやテープが壊れたり、伸びたりしない限りは基本的に録音・再生できる」

と思われていいかと思います。

 

カセットテープが録音・再生できなくなる主な原因を挙げてみますと

 

<物理的な原因>

  • 熱による変形
    カセットハーフ、テープともに原因になります。特に今の日本の夏は温度が高いので、出来るだけ直射日光に当たらないようにしたほうが無難です。

  • 力による変形
    これは主にカセットハーフの原因ですね。落としたカセットを踏んで壊れたりする場合です。落としたくらいではカセットは壊れないですが、それを踏んだりしたら壊れますね。

  • 品質劣化
    一部の外国産や、カセットテープが生産され始めたごく初期の国産品などで、一部テープに塗ってある磁性体が剥がれたりするため、録再できない場合があります。これは正直どうしようもないですので、できるだけ早く他のメディアにダビングするのがいいですね。
    ほかには、ヘッドとテープを密着させる圧着パッドは、録再のたびにテープとヘッドが当たるため比較的早く劣化しやすいようです。

    当店のカセットデッキ Nakamichi Dragon(ナカミチ ドラゴン)はこの問題を避けるため、最初から圧着パッドを使わないように、ヘッドにカバー(パッドリフター)がついています。
    ただ、圧着パッドを使わないと、テープとヘッドが上手く密着できなくなります。
    それを解決するため、左右のキャプスタンの回転数を微妙にコントロールしています。

 

ドラゴン パッドリフター
パッドリフター

<環境による原因>

  • 湿度によるカビ
    これが日本では一番注意しないといけない原因です。言うまでもなく日本は高温多湿になる梅雨がありますね。最近は北海道も梅雨のような天気があるようですが、、

    そのような高温多湿の環境に長くカセットテープがさらされると、テープにカビが生える場合があります。カビはバスタブ始め、至る所に生えますが、何とカセットテープにも生えるんですね。

    父はカメラが趣味なのですが、カメラのレンズにもカビが生えるので、注意が必要ですね。
    カメラが趣味の方には常識でしょうが、カメラのレンズ用に温度湿度を一定に保つ、こんなものまであります。

本当に大切なカセットテープなら、このような防湿庫に入れるのがベストです(^^)

ただ、お値段もそれなりにしますので、一般的には風通しがいい、直射日光が当たらない場所にケースに入れて保管するのがいいでしょう。そして、たまには保管場所からだして、空気の入れ替えをしたほうがベターです。

 

除湿機などを保管場所に置いてもいいですね。

最近は電源不要なものもあるようです。

 

これはちょっと環境と言えるかどうか微妙ですが、カセットテープを再生するカセットデッキの走行系が悪く、テープを巻き込んでダメになる場合があります。

 

せっかくカセットがいい状態でも、カセットデッキの走行系が良くないと、一発でテープが切れたり、絡まったりしてしまいます。

 

メモリーアルバムでも、このカセットデッキの走行系は特に気をつけていまして、お客様のテープを再生する前にかならず走行系のクリーニングをし、テストテープできちんと再生できているのを確認してから、本番のダビングを行っています。

 

カセットデッキの走行系のクリーニングは、以前店長が書いたこちらのブログ記事を参考にしてくださいね。

今回はカセットの録再の回数についてでした。

 

カセットテープのダビング、CD-R化はメモリーアルバムまでどうぞ!